異性化糖とは?
果糖は知っているかと思いますが、異性化糖は知っているでしょうか?
■異性化糖とは?
約20年前になりますが、2004年頃、肥満体国アメリカで糾弾すべきは脂質ではなく糖分、それも異性化糖であるという研究が発表されました。
異性化糖、High-fructose corn syrup
(HFCS、 高果糖コーンシロップ)。
異性化糖は、ぶどう糖と果糖の混合液で、トウモロコシなどのでん粉を酵素処理し生産されます。
日本では異性化糖は、含まれる果糖の割合で以下のように分類されています。
・ブドウ糖果糖液糖:果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が 50% 未満のもの。
・果糖ブドウ糖液糖:果糖含有率が 50% 以上 90% 未満のもの。
・高果糖液糖:果糖含有率が 90% 以上のもの。
・砂糖混合異性化液糖:上記の液糖に 10% 以上の砂糖を加えたもの(その液糖がブドウ糖果糖液糖なら砂糖混合ブドウ糖果糖液糖)。
現在、甘みを感じるものにはすべて異性化糖が使用されていると言っても過言ではありません。
ざっと羅列してみると:
スナック菓子、チョコレート菓子、缶コーヒー、アイスクリーム、紅茶、 スポーツドリンク、清涼飲料水、炭酸飲料、カクテル、 シリアル、ケチャップ、ソース、パスタソース、カレールー、 ふりかけ、菓子パン、ヨーグルトなどなど
現実的に、異性化糖を避けるのはかなり難しいです。
では、異性化糖の何が悪いのでしょうか?
●果糖の何が悪いのか?
肝臓で代謝され、食後血糖を上げない天然の甘味として人気があった果糖ですが
ここ数年の研究で摂り過ぎるとリスクがあることがわかってきました。
血液中の糖は、エネルギーとして使われる一方、体内のたんぱく質 と結びついてAGEs(終末糖化産物)を作り出し、毛細血管を傷つけるなど“毒性”を持っています。
果糖は体内のたんぱく質と結びつく力が理論上、【ブドウ糖の約 10倍】であることが分かってきました。
果糖が肝臓で代謝されるのは、この“毒性”から体を守るためとの説が有力になってきています。
いわゆる砂糖(ショ糖)は、果糖とブドウ糖が半分ずつ。これに対し異性化糖は果糖の割合が50%以上!!
そのため異性化糖を多く含む食品は摂りすぎると「果糖の悪いところ」が強くでることになり健康だけでなく、美容やアンチエイジングの観点からも悪影響と言えます。
どういうことかと言うと、 「肝臓で代謝された果糖が中性脂肪を増やし、脂肪肝や肥満の原因となる」ということです。また果糖の一部は血中に流れ出しAGEsとなって肌のくすみなど加齢を促進してしまいます。
すなわち、糖化は、酸化と同じくらい恐ろしいのです。
摂ることを避けることのできない異化性果糖かもしれませんが、意識すれば、糖分の摂り過ぎを防ぐことはできると思いませんか?
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